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カルト村で生まれました

カルト村で生まれました

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2016年2月16日発行。 著者は高田かや。

「所有のない社会」を目指す「カルト村」で生まれ育った女性が、その体験を書いた漫画。

村上春樹の『1Q84』はカルトが大きなテーマのひとつなのだが、その中に取り上げられていた宗教のひとつのモデルが、「ヤマギシ会」という団体で、「カルト村」とは恐らくヤマギシ会の事だと思う。

ヤマギシ会は私有財産をすべて渡して村に入り、そこで農業に従事しながら集団生活をする団体で、結構怖い。

この漫画は子供だった作者が、どんな風に村の中で育ったかが、かわいいイラストでコメディっぽく書かれているのでエグさは
ないのだが、実際には色々な問題があったようで、ヤマギシ会について書かれた本なんかもかなり興味深い。

体罰が激しかったり、1日2食の生活で子供が低血糖で倒れたりと、普通に引くエピソードが沢山書いてあるのだが、作者がポジティブなのか、あえて柔らかく書いているのか、悲壮感はあまりない。 親と子供を別々の村で生活させて、2か月に1回しか会えないというシステムが悲しすぎて、考えただけでも恐ろしい。 親に甘えたい時期にちゃんと甘えられる環境にあるって事が、どんなに幸せな事なのかはじめて理解出来た気がします。

個人的にストイックな暮らしは好きだし、大人が自分の意志で村に入るならいいのだが、子供を強制的にそこで生活させるのは違うと思う。  文明から引き離されて野生化した子供達の行動は、ちょっと笑えます。

19歳で村を出た作者は今35歳で旦那さんと幸せに暮らしているのだが、子供の頃親と引き離された悲しさがあるので子供は産みたくないとか、いつもお腹を空かしてたから今でもカップラーメンを沢山食べちゃって顔に吹き出物が出るとか、切ないエピソードには心が痛みました。

今でもヤマギシ会の村は日本に26か所あり、海外にもあるらしいです。 そんな現状を知るためにも、多くの人に読んでもらいたい作品です。




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